アスタキサンチンとの出会い

天然アスタキサンチンという機能性栄養成分を見出したのは1995年のこと。それは大きな失敗の末に賭けた事業であり、次世代を見通した一大構想でもありました。アスタリールの母体である富士化学工業は、1946年設立の原薬受託製造会社です。富士化学工業は、戦後の荒廃した日本の復興を支えるべく“人々の健康に役立つ製品を提供”しようと様々な事業を手掛け、1951年から研究を始めた制酸剤(「ノイシリン」)を主力商品にまで成長させていました。
病気を「予防する」というコンセプト

病気を「予防する」というコンセプト

その一方で、会社をさらに成長させるための新事業も模索していました。ところが1980年からの10年あまりにわたり、約100億円の資金を投じて脳梗塞治療のための新薬開発を試みましたが、結局認可が下りず断念せざるを得なくなっていました。しかしこの失敗こそ、医薬品にこだわらず「次」を見据えた新たな素材に目を向けるきっかけともなりました。それまで原薬メーカーとして病気を「治す」医薬品の仕事を手掛けてきたけれども、その次に取り組むべきことは何か。その答えを追求し辿り着いたのは、病気を「予防する」というコンセプトでした。

では「予防」というコンセプトを何によって実現するのか。物質として当初から注目していたのは、強い抗酸化力を持つ天然物でした。それにより私たちが生きる以上抗えない「老化」の原因となる活性酸素を抑制し、老化により引き起こされる様々な病気を「予防する」効果が期待できるためでした。そこから医学・医療や生理学、さらには海洋生物学など様々な専門家を訪ね、日本や中国をはじめとする様々な地域の天然物を比較検討するうちに出会ったものこそが「アスタキサンチン」でした。

アスタキサンチンはカロテノイドの一種で、カニやエビなどの甲殻類、サケやタイなどの魚介類に多く含まれる赤い色素です。最も身近な例でいえば、白身魚であるサケの身が赤いのはアスタキサンチンを筋肉に蓄えていることによります。サケは産卵のために遡上するときに膨大なエネルギーを必要としますが、同時に筋肉を傷つける活性酸素も過剰に発生します。その活性酸素から筋肉を守る成分こそがアスタキサンチンであり、さらに産み落とされる卵(イクラ)へと移ることで、紫外線による(卵は浅瀬に産み落とされるため、紫外線をもろに受けます)遺伝子傷害や脂質の酸化から卵を守る役割を果たしています。

「予防」の鍵を握るアスタキサンチン

「予防」の鍵を握るアスタキサンチン

当社が製造販売する天然アスタキサンチンは食品で、それ自体は医薬品でもなければ、病をたちどころに治す妙薬ともなり得ません。私たちが日々さらされている活性酸素による弊害は、どこか特定の部位だけということはなく、常に全身で起きています。また人間の身体のメカニズムは驚くほど複雑であるため、身体に本当に取り入れられるためには、ある程度の時間もかかることでしょう。

私たちは基本的に食事により栄養素を身体に取り入れ、エネルギーを産生しながら活動をしています。身体の酸化を抑える能力が高いことが確認されているアスタキサンチンではありますが、その潜在的な力を十分に引き出すためには、日々の食事の一部として継続的に取り入れてもらうこと、ひいては皆さんの「生活習慣」の一部になることが必要だと私たちは考えています。

「人生100年時代」の今、病気になったら治すという「治療」の手前で病気を「予防」をすることで、健康である状態、もっと言えば老化とうまく付き合っている状態をできる限り長く保とうという生活習慣のパラダイムシフトにも、私たちのアスタキサンチンは貢献できると考えています。

栄養科学と独自のノウハウと共に
アスタキサンチンを世界に届けています。
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